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Premiere


信州たかやまワイナリー
醸造責任者

鷹野永一さん

人生を変えた出会い

当時流行りのバイオテクノロジーを学ぼうと山梨大学発酵生産学科に入学し、メルシャンへの就職を決めた鷹野さん。ワインに携わる仕事ではあったものの、配属された情報システム部での業務は倉庫管理や会計処理など。ワイン作りに直接関わることはなく、技術や知識があるわけでもありませんでした。

そんな鷹野さんが、どうしてワイン醸造家としての道を歩むことになったのでしょうか?

それは、ある出会いが始まりでした。

鷹野さんは2006年の甲州勝沼ワインゼミナールに参加し、パネリストとして登壇した“現代日本ワインの父”と呼ばれる浅井昭吾さんの講演に心を奪われました。

「なんて理論的に、説得力のある話し方をするんだろう!」

それからは浅井さんの書籍を読み漁り、どんどんワイン作りの魅力に引き込まれていきました。その頃得た宿命的風土論についての学びは、高山地方でのブドウ栽培でも活かされています。

チャンス

ワインの大家に導かれ、ワイン作りへの興味を掻き立てられた鷹野さん。どうしても現場へ行きたい、と会社に希望を出しました。

そして希望が叶い現場配属となり、ついにワイン醸造家としての第一歩を踏み出します。

最初の仕事は瓶詰めや発送、異物のチェック、段箱作り、ラベル貼り、包装など。とにかく現場の仕事を覚えました。

その頃、現場では「新酒をどうやって作る?」と、仕事の垣根を超えた議論がされていました。その議論に混ざる中で、鷹野さんは試作担当やブレンド担当を任されるようになり、ついに仕込みの統括責任者となりました。

全体指揮と品質管理の両方を担当し、設備投資や導入、法律についても専門家と相談して開発。ワインに関わる仕事を、鷹野さんほど全般的に担ってきた人はほとんどいません。

ブドウ畑から食卓まで

鷹野さんは幅広いキャリアを重ねてきたことで、品質管理の視点を持った数少ない醸造家となりました。

ワインをただ作るだけでなく、「お客様の手元に届くまでの設計図がないといけない」と、品質保証に力を入れています。

気持ちを少しでも高める努力をしないと雑になる。だから、今日より明日は0.01%でも変化・成長することを心がけています。

そんな鷹野さんの信条は、“新しい価値は観察によって生まれる”。

観察し、仮説を立てて、思想と合わさり、アクションが起きる。そこに生まれるセレンディピティが新しい価値になっていくのです。

人の想いが育てるワイン

今では高山村で“ワイン産地づくり”に励む鷹野さん。ワインを通じて村おこしができれば、より多くの人が訪れて、作業を見学したり手伝ってもらったりする機会が増えます。そうすると人の目が入り、品質が上がるのです。

また、ワイン作りに関わることで、地域の他のことも知りたくなります。周りの住人たちも、“自分の村のワイン”と自信や誇りが生まれます。

高山には高い志と深い愛情を持った人たちが集まって、日常としてワイン作りをしています。その土地の人が強い情熱を持ってワイン作りに向き合うことで、いいワイン産地になっていくのです。

人々の営みの中から生まれるのが、その土地のテロワールなのかもしれません。

そんな高山村・信州たかやまワイナリーの皆さんと、ワイン醸造家・鷹野さんの想いが詰まったワインを、ぜひ味わってください。